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No.172 November.28, 2020
 
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北京の雍和宮
 
目 録
ニュース
新たに改正された「中華人民共和國著作権法」が2021年6月1日に施行
中國商標(biāo)ブランド発展指數(shù)、初めて発表
RCEPが正式署名
中國―チリ特許審査ハイウェイ(PPH)試行プログラムが延長
注目判決
集佳、フェラーリ社と長沙法拉利酒業(yè)等の商標(biāo)権侵害及び不正競爭係爭案件を代理
集佳の最新動向
集佳のパートナー5名、Asia IPの「2020中國IP専家百強(qiáng)榜」に入選
中國國家知識産権局専利検索諮詢中心の崔崢副主任一行が集佳を視察?交流訪問
集佳が2020中國國際商標(biāo)節(jié)に參加、複數(shù)の大賞を受賞
 
 
ニュース

 
新たに改正された「中華人民共和國著作権法」が2021年6月1日に施行

 

  11月11日、第13期全國人民代表大會(全人代)常務(wù)委員會第23回會議では「中華人民共和國著作権法」の改正に関する決定が採択された。同法は2021年6月1日に施行される。

  新たに改正された著作権法は、権利を故意に侵害し、情狀が深刻な場合、賠償額の1倍以上5倍以下の懲罰的損害賠償を適用してよいと定めた。また、権利者の実際の損失、権利侵害者の違法所得、著作権使用料の計算が難しい場合、人民法院が権利侵害行為の情狀に基づいて、500元以上500萬元以下の賠償を行うよう判決を下すと定められた。

  新たに改正された著作権法は「著作物」の定義についても調(diào)整を行っており、現(xiàn)行法の「映畫著作物及び映畫制作と類似の方法で創(chuàng)作された著作物」という表現(xiàn)を「視聴覚著作物」に改めた。

  新たに改正された著作権法は、著作権主管部門が、著作権及び著作権に関連する権利の侵害を疑われる行為を取り締まる際、當(dāng)事者に質(zhì)疑を行い、違法を疑われる行為と関連のある狀況について調(diào)査してよいと定めた。また、當(dāng)事者が違法を疑われる行為を行った場所及び物品に対する現(xiàn)地検査の実施、違法を疑われる行為と関連のある契約書、領(lǐng)収書(中國語は発票。稅務(wù)局で購入する正規(guī)の領(lǐng)収書のこと――訳注)、帳簿及びその他の関連資料の閲覧?複寫、違法を疑われる行為を行った場所の封鎖や物品の差し押さえも可能とした。

  新たに改正された著作権法はまた、著作権及び著作権に関連する権利を保護(hù)するため、権利者が技術(shù)的措置を採ることができることを明確にした。

 ?。ǔ龅洌褐袊鴩抑R産権局)

 
中國商標(biāo)ブランド発展指數(shù)、初めて発表

 

  第3回中國國際輸入博覧會の開催期間中、中國商標(biāo)協(xié)會が初めて中國商標(biāo)ブランド発展指數(shù)を発表した。當(dāng)該指數(shù)は、浙江省が88.51ポイントで全國一位、北京市と広東省が88.06ポイントと87.95ポイントでそれぞれ二位と三位だった。

  発表によると、當(dāng)該指數(shù)は、「商標(biāo)ブランドの規(guī)模構(gòu)築」「商標(biāo)ブランドの品質(zhì)向上」「商標(biāo)ブランドの潛在力掘り起こし」「商標(biāo)ブランドの効果?利益実現(xiàn)」「商標(biāo)ブランドの政策支持」の5つの一級指標(biāo)と、12の二級指標(biāo)、30の三級指標(biāo)の合計47の指標(biāo)から算出される。データからみると、中國の商標(biāo)ブランド発展が現(xiàn)狀では全體的に良好であり、商標(biāo)ブランド発展の良性な競爭を形成しているが、地域間の格差が顕著で、東?中?西部地域の商標(biāo)ブランド発展は「東高西低」の階段狀を呈していることも浮き彫りにした。東部の省は、商標(biāo)ブランド発展に対する重視度も投資レベルも他地域に比べて高かった。ポイントを見ても、上位の省は大多數(shù)が東部沿岸部の発展したエリアで、中部地區(qū)の省が商標(biāo)ブランド指數(shù)ランキングでそのすぐ後についた。西部地區(qū)の省?市の商標(biāo)ブランド発展指數(shù)での順位は低かった。

  (出典:中國知識産権報)

 
RCEPが正式署名

 

  第4回東アジア地域包括的経済連攜(RCEP)の首脳會議が11月15日にテレビ會議方式で開催され、會議ののち、東南アジア諸國連合(ASEAN)10か國と、オーストラリア、中國、日本、韓國、ニュージーランドの5か國の対外経済貿(mào)易部門の長が順番にRCEPに署名した。15のRCEP參加國の首脳が、この世界的にも重要な自由貿(mào)易協(xié)定(FTA)の署名に立ち?xí)盲俊?

  RCEPは全20章から成り、貨物、サービス、投資等の全面的市場參入の承認(rèn)をカバーしており、全面的、現(xiàn)代的、高品質(zhì)、互惠のFTAとなっている。貨物貿(mào)易全體の自由化レベルは90%以上に達(dá)し、サービス貿(mào)易では既存の「10+1」のFTA(10はASEAN10國を指す。ASEANは日本、中國、韓國、インド、オーストラリア、ニュージーランドの6か國とそれぞれ個別にFTAを結(jié)んでおり、RCEPはこれらを束ねる広域的且つ包括的な経済連攜構(gòu)想となる――訳注)と比べ著しく高いレベルとすることが承認(rèn)され、投資では、ネガティブリストモデルを採用した市場開放を認(rèn)めた。規(guī)則分野では、比較的高いレベルでの貿(mào)易の利便化、知的財産権、電子商取引(Eコマース)、競爭政策、政府調(diào)達(dá)等の內(nèi)容が盛り込まれた。RCEPはさらに、參加國間の経済規(guī)模及び発展レベルの差を十分考慮した上で、中小企業(yè)及び経済?技術(shù)協(xié)力等の章を?qū)熼Tに設(shè)け、発展途上の、特に後進(jìn)國の參加國が十分にRCEPの成果を受けられるようサポートするものとなっている。

  知的財産権分野では、RCEPは同地域の知的財産権の保護(hù)及び促進(jìn)においてバランスをもたらす包括的プランを提示した。その內(nèi)容は著作権、商標(biāo)、地理的表示(GI)、特許、意匠、遺伝資源、伝統(tǒng)的知識及び民間伝承、反不正當(dāng)競爭、知的財産権の法執(zhí)行、提攜、透明性、技術(shù)援助等の領(lǐng)域を幅広くカバーしており、全體的な保護(hù)レベルは「知的所有権の貿(mào)易関連の側(cè)面に関する?yún)f(xié)定(TRIPs)」よりも強(qiáng)まっている。中でもRCEPの知的財産権関連內(nèi)容の目的については、知的財産権を効果的及び十分に創(chuàng)造、運(yùn)用、保護(hù)及び実施し、経済の一體化と連攜を深化させることで、貿(mào)易及び投資に対するねじれや妨げを減らすことにあることを明確にした。また、一方の締約國が加盟するTRIPs及び世界知的所有権機(jī)関(WIPO)が管理する多國間協(xié)定に例外が規(guī)定されている場合を除き、各締約國は、その他の締約國の國民に対し、自國民と同等以上の知的財産権保護(hù)の特恵待遇を與えなければならないことも明確にしている。

  RCEP交渉は2012年にASEAN10か國が立ち上げ、のちにオーストラリア、中國、インド、日本、韓國、ニュージーランドの6つの対話國が參加した。第3回RCEP首脳會議は2019年11月にタイのバンコクで行われ、交渉から離脫したインドを除く15か國による條文ベースの交渉及び実質(zhì)的な市場參入交渉がすべて終了したとの共同聲明が発表された。RCEPの署名は、世界最大の自由貿(mào)易圏が誕生し、東アジア地域経済の一體化における新たなマイルストーンが築かれたことを意味する?,F(xiàn)時點(diǎn)でRCEPに署名した15の參加國の総人口、経済規(guī)模、貿(mào)易総額はいずれも世界全體の約30%を占めており、これは世界の約三分の一の経済規(guī)模を持つ一體化した大市場が形成されたことを意味する。

 ?。ǔ龅洌簢抑R産権戦略網(wǎng))

 
 
中國―チリ特許審査ハイウェイ(PPH)試行プログラムが延長

 

  「中國國家知識産権局とチリ産業(yè)財産権庁の特許審査分野における提攜深化のための特許審査ハイウェイ試行プログラム延長の共同意向聲明」に基づき、中國國家知識産権局とチリ産業(yè)財産権庁の特許審査ハイウェイ(PPH)試行プログラムが2021年1月1日からさらに2023年12月31日まで3年延長された。

  上記機(jī)関におけるPPH申請?zhí)岢訾伍v連要求とプロセスに変更はない。

  中國―チリP(guān)PH試行プログラムは2018年1月1日に始動し、當(dāng)初の期間は2020年12月31日までの3年間とされていた。

 ?。ǔ龅洌褐袊鴩抑R産権局)

 
 
注目判決

 
集佳、フェラーリ社と長沙法拉利酒業(yè)等の商標(biāo)権侵害及び不正競爭係爭案件を代理

 

  事件の背景:

  原告?フェラーリ社は、第12類「自動車等の商品」で登録が認(rèn)められた「法拉力(Ferrariの漢字表記――訳注)」、「Ferrari及び跳ね馬のエンブレム」商標(biāo)権者であり、前記2商標(biāo)の登録日は1995年である。被告?冷君(長沙法拉利酒業(yè)貿(mào)易有限公司の株主――訳注)は2004年2月に第33類「ワイン等の商品」で「法拉利」商標(biāo)を出願し、當(dāng)該商標(biāo)は2007年1月に登録を認(rèn)められた。被告はワイン商品に「法拉利」、「Falali」、「跳ね馬のエンブレム」商標(biāo)を使用するとともに、商品の宣伝において故意に原告の創(chuàng)業(yè)者であるエンツォ?フェラーリ氏の姓名、肖像、レーシングカー、レースとあの手この手を使って自社のワインがスポーツカーブランドのフェラーリと関連があるかのように喧伝し、ひどい場合には自社ワイン製品を原告の典型的スポーツカーの型番から命名していた。このほか、被告?長沙法拉利酒業(yè)貿(mào)易有限公司はさらに「法拉利」を企業(yè)の屋號として用いていた。集佳弁護(hù)士事務(wù)所は原告からの依頼を受け、迅速に代理業(yè)務(wù)を展開し、関連する証拠、資料を収集した。

  法院の判決:

  湖南省長沙市中級人民法院は以下の一審判決を下した。

 ?。?)被告はただちに原告の「法拉力」、「Ferrari及びエンブレム」商標(biāo)権侵害行為を停止すること。

 ?。?)被告?長沙法拉利酒業(yè)貿(mào)易有限公司はただちに企業(yè)名稱における「法拉利」を屋號として使用することを停止すること。

 ?。?)被告は原告に対し、経済損失200萬元を連帯賠償すること。

 ?。?)被告は「瀟湘晨報」(湖南省の現(xiàn)地紙――訳注)に聲明を掲載し、影響を解消すること。

  典型事例の意義:

  本案件の典型事例の意義は主に以下の2點(diǎn)である。

  第一に、原告は自社の「法拉力」馳名商標(biāo)(日本の著名商標(biāo)に相當(dāng)――訳注)について、被告が登録商標(biāo)「法拉利」を使用する行為が権利侵害を構(gòu)成すると主張したことである。本案件おいて、被告の「法拉利」商標(biāo)は最終的に無効を宣告されたものの、一審において、被告の「法拉利」商標(biāo)はなお有効な狀態(tài)であった。このような狀況にあって、原告は、同社の「法拉力」商標(biāo)が、被告が「法拉利」を出願、登録する前にすでに著名な狀態(tài)に達(dá)していたことを証明するための十分な証拠を示すことで、権利衝突の障害を克服した。一審法院は最終的に被告が登録商標(biāo)「法拉利」を使用する行為が権利侵害を構(gòu)成すると認(rèn)定したのである。

  第二に、原告は馳名商標(biāo)及び被告の悪意を主張することで、5年の除斥期間という制限を打ち破ったことである。本案件で原告が起訴した際、被告の登録商標(biāo)「法拉利」は既に登録から5年が経過していたが、原告は、自社の「法拉力」商標(biāo)は被告が「法拉利」を出願、登録する前に著名であり、且つ、被告が「法拉利」商標(biāo)を出願、登録したことには悪意が伴うと証明したことで、5年の除斥期間の制限を打ち破ることに成功し、最終的に一審法院の支持を得たのである。

 
 
集佳の最新動向

 
集佳のパートナー5名、Asia IPの「2020中國IP専家百強(qiáng)榜」に入選

  このほど、知的財産権業(yè)界の権威あるメディア「Asia IP」は、2020年度の「中國知識産権専家100強(qiáng)(中國知的財産権専門家トップ100――訳注)」を発表した。集佳のパートナーである于沢輝、李徳山、黃鶯、趙雷、潘煒の5名が、その良質(zhì)な専門的サービス及び國內(nèi)外の業(yè)界と顧客から普遍的に認(rèn)められていることからトップ100にランクインした。

 
 
中國國家知識産権局専利検索諮詢中心の崔崢副主任一行が集佳を視察?交流訪問

  11月19日、中國國家知識産権局専利検索諮詢中心(特許調(diào)査レファレンスセンター――訳注)の崔崢副主任、李淑芝処長らの一行が集佳を訪れ、業(yè)務(wù)展開を視察した。集佳の李徳山副所長やパートナーの左嘉勲、張亜洲、武樹辰各氏らが來賓を溫かく迎えた。

  座談會では、李副所長が來賓に集佳の企業(yè)発展や業(yè)務(wù)展開狀況を紹介した。崔副主任は専利検索諮詢中心の関連狀況及び業(yè)務(wù)範(fàn)囲を紹介したほか、集佳が抱える特許調(diào)査?レファレンス面のニーズ、センターに依頼のあった通常の調(diào)査業(yè)務(wù)の中で遭遇した問題について細(xì)かく尋ねた。雙方は、特許情報調(diào)査業(yè)務(wù)における様々なディテールについて十分なやりとり、交流を行った。

 
 
集佳が2020中國國際商標(biāo)節(jié)に參加、複數(shù)の大賞を受賞

  第12回中國國際商標(biāo)品牌節(jié)(中國國際商標(biāo)ブランド祭――訳注)が、2020年12月5日、江西省南昌市で開幕した。4日夜の歓迎會では、授賞式が厳かに執(zhí)り行われた。北京集佳知識産権代理有限公司は、「2020年度品牌商標(biāo)建設(shè)卓越貢獻(xiàn)賞(ブランド商標(biāo)構(gòu)築に対する卓越した貢獻(xiàn)賞――訳注)」、「2020年度優(yōu)秀商標(biāo)代理機(jī)構(gòu)」を受賞。集佳のパートナー、商標(biāo)代理人である黃慧、姜麗頴、銀靜、朱剛琴諸氏が、「商標(biāo)代理金牌服務(wù)個人(商標(biāo)代理サービス金メダリスト――訳注)」の栄譽(yù)稱號を受け取った。

  5日、商標(biāo)節(jié)が開幕した日に、集佳弁護(hù)士事務(wù)所が代理した「フェラーリ民事権利侵害案件」((2017)湘01民初3682號)が「2019-2020優(yōu)秀商標(biāo)代理案例(優(yōu)秀商標(biāo)代理案件例――訳注)」に入選した。

  6日、中華商標(biāo)協(xié)會の主催、北京集佳知識産権代理有限公司の協(xié)賛で「集佳沙竜――商標(biāo)民事侵権審判新動向(集佳サロン――商標(biāo)権侵害をめぐる民事審判の新動向――訳注)」が、南昌緑地國際博覧中心(南昌グリーンランド國際博覧センター――訳注)で開催された。サロンには多くのベテラン裁判官、弁護(hù)士が集い、商標(biāo)権侵害をめぐる民事審判のホットスポット、問題について踏み込んだ交流及び討論を行った。國內(nèi)外の企業(yè)、知的財産権サービス機(jī)構(gòu)、政府組織の代表者ら200名近くが本サロンに出席した。